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【明法散歩道】2012年度 第3号

明法散歩道

散歩道第3号写真1.JPGあいさつは思いやる最初の言葉

 朝、校門で登校する生徒に声を掛けている。本校は、中高の男子校なので、セキュリティー上の校門規制はしていない。校門は常に全開、自転車も歩行者も多数が一気に入ってくる。一人ひとりの顔を見て一人ひとりに声をかける。「おはよう」と気持ちよく声を交わす生徒もいれば、無視同然で入ってくる生徒もいる。根気よく声を掛けていると、軽い会釈から声出しができるようになる。あいさつの強制はしたくない。人と人の出会いの言葉、思いやる最初の言葉、あいさつの意義を理解してもらいたいものだ。
 
 あるとき、東村山市の職員の方が、是非校長に会いたいと来校した。こういうときは、余り良くないことで、「どんな指導をしているのか」という苦情が多いのだ。その方の話、「先日、ある大会があったが、そこで気持ちの良い見事なあいさつをしてもらった。どこの生徒かとそっと追いかけたら明法生だった。今までいろいろな生徒に会っているが、あいさつの爽やかさが余りにも素晴らしかったので、是非とも校長に直接お伝えしたかった」。次の朝会で、嬉しくて、このことを全校生徒に話したのは言うまでもない。
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  数年前、中2のフィールドワークで福島県只見町に出かけた。只見町では、道で会う人会う人、老若男女すべてがあいさつをしてくれる。淋しい登山道ですれ違うときにあいさつを交わすことはあるが、只見町が秘境と言っても車も列車も走る町だ。教育委員会の人に聞いたら、「思春期になると恥ずかしがってあいさつをしなくなる。そこで、あいさつは大人が率先して手本を示すこととした。学校でも地域でも徹底して指導する。すぐに緩むので集会のたびに何度も申し合わせをしている」。偏見を恥じ、「大人が率先し、根気強く」のしつけの基本を改めて学んだ。

 只見町の方に、クワで畑を耕すという農業体験の後、「クワの使い方は、ココの子供は上手でしょう」と半ば断定して聞いたところ、「農業を手伝うことはほとんど無い。都会の子供が体験する農業も、地元の子供は体験していないこともある。ゲームなどを好む」。子供の様子は、どこも同じということに気づかされたが、体験重視の本校の教育が子供の成長に必要であることを確信したときでもあった。