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【明法散歩道】2012年度 第1号-明法の豊かな自然を巡る

明法散歩道

かるがも.JPGのサムネイル画像 正門を入ると若葉が輝くケヤキの大木、その根周りを飾るのは父母の会「花と緑のボランティア」による花壇です。本校は質実剛健を旨とする「男子校」ですが、心に潤いを持って欲しいという保護者の方々の熱い思いから花壇は生まれました。花壇の縁取りのレンガは廃物でしたが、洗ってアンティックとして再生したものです。保護者の方々の優しい心遣いが花の美しさとともに生徒に伝わっていると思います。

 第二グランドの道路側には、トゲトゲの幹のタラの木が一列に並んでいます。山菜の王者としてのタラの芽はこの木の新芽、新芽は誰かによって既に採集されていることが多く、残念な思いとともに微笑ましさがこみ上げてきます。タイミング良く採集するには毎日の観察が欠かせません。

 人工芝のテニスコートの向かいは理科棟。雑木林に囲まれた理科棟周りの池では、鋭く方向を変えたり走ったりすることで、やっと気づく小魚がいます。昼休みには米粒を餌に魚釣りを楽しむ生徒が現れることがあります。まさに生徒の憩いの場です。また池には、二羽のカルガモが、春から秋までこの池や50mプールで休んでいます。排泄物による汚れが気になりますが、カルガモの腰をフリフリの行進を見るのも楽しいものです。

 そして、隣の池にはオタマジャクシの大群。オタマジャクシは蛙になると、肺呼吸になっていますので水面から地上に移らなければなりません。池の壁を登ることが必要です。池の水量が多く、水面から地上までの高さが短いと子ども蛙にはラッキーです。生徒が生活する未来を思うと、どんな壁をも越えることが出来る体力と知恵の養成に一層励まねばならないという思いを強くしました。

 第一体育館と音楽棟の間は、武蔵野の原生林の様相でシイの木が多く、数種のドングリが夥しく採れます。科学部では、「ドングリ銀行」(ドングリの苗を育てて配り豊かな自然を創る組織)に参加していますが、ここ2年はドングリの採集数ゼロで、ドングリ貯金はできていません。原因は不明です。また、科学部はセミの抜け殻を採集しています。明法祭で展示した抜け殻は約2000個。温暖化による「クマゼミ」の北上をクマゼミの抜け殻で証明することが目的です。科学部は、ソーラーバイク、手作りエアドームのプラネタリウムで、新聞に掲載されたことがありますが、ものつくりと水質調査に加え、豊かな自然を豊かに親しんでいる様子は素晴らしいと思います。

月桂樹新芽.JPGのサムネイル画像 音楽棟の東には五期生の卒業記念樹である月桂樹の切り株があります。昨年秋の台風でこの月桂樹は根こそぎ倒れたので伐採しました。根を埋め戻したところ、木の間から小さな芽が出てきました。まさに「復活の芽」で、倒れても倒れても復活するという粘り強さの象徴になって、生徒への励ましとなればと願っています。

 校舎南には、カリンの木があります。秋にはリンゴのような実がなりますが、咳止めの成分があるとされています。教職員で採集して砂糖漬けや果実酒にして、食したこともありました。このように教職員の和気藹々と自然を楽しむ雰囲気がコミュニケーションの良さ、働きやすさの元であると思います。

 さて、校舎をほぼ一周してきました。「明法の樹木たち」(1996年発行、本校生物の香川宰一郎先生作成)には、89種類、569本の樹木が記録されています。この豊かな自然が生徒の心を癒し、学習意欲の向上につながることを願っています。 
 (校長 大谷泰造)