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【明法散歩道(校長・教頭ブログ)第9回】

明法散歩道

オーストラリアへの旅立ち      H24.2.27(月)

"何のために?"

Now I'm finding some cultural differences、 not just hugs and kisses and smiles.
Now I'm finding the paradigm for wild animals different from ones in Japan.
For example、 you can feed wild animals in Australia、 and you can leave dog doo in the parks in Australia. 
I was surprised because in Japan、 you(and we)can't.・・・・・・・  (ターム留学中の仲谷航君からのメールより)

 今からちょうどひと月前の1月27日夜。3ヶ月にわたる、第2回"ターム(中期)留学"にチャレンジする明法高校生が、成田空港を後にした。メルボルンへ向け乗り込んだ飛行機は、漆黒の闇の中、大いなる希望を乗せて旅立っていった。

 その日、見送りに来られた保護者の方々に、私(筆者)はインタビューを試みた。「3ヶ月の海外研修に何を求めたのか」と。そのとき返ってきた答えは、意外なものであった。それは、「語学を上達させるため」ではなく、「海外留学のキャリアを進学に生かすため」でもなかった。異口同音にお父さんお母さんたちは言った。「(広大な大陸に抱かれて)心の広い、たくましい男になってほしい」、「(異なる文化を体験して)柔軟な考え方のできる人になってほしい」と。中には「親のありがたみをしみじみ感じてほしい」などという声も聞かれた。私はなぜだか感動してしまった。語学研修だから、もちろん、英会話の上達やキャリア獲得という意図もあったであろう。しかしそれ以上に、親は子供の自立やチャレンジ精神を尊重し、"人間としての成長"を願っていたのである。親御さんたちのその心意気、なぜかとても嬉しかった。


発信型の英語力!

 昨年度から始まった、3ヶ月のターム(中期)留学プログラム。高校1年生を対象に、事前研修7ヶ月、留学3ヶ月、事後研修2ヶ月の1年間にわたる研修である。これらは、研修参加者だけの特典ではない。講演会の設定や授業へのアプローチ、各種イベントを通して、生徒全体の教育効果も狙っている。このプログラムの牽引(けんいん)車である英語科主任の鎌倉好男先生はいう。「目標は3つあるんです。留学生活を通して、①自己と自国を相対化させ、自分の中に多様性を醸成させること。②発信型の英語力、コミュニケーション力を習得させること、③自立心、チャレンジ精神を確立させること」と、独特のやさしい笑顔で、熱く語る。

 昨年留学の第1回生曰く、「どんなときも粘り強く、そして笑顔と感謝の気持ちを忘れずに、これが留学を成功させる秘訣だと確信した」、「オーストラリアは自然が広大で、人々がとにかくフレンドリー。一方、日本は交通機関がとても発達しており、礼儀を大切にするレベルの高い民族だとわかった」、「些細なところに異文化の違いを感じた。友達同士でハグをしたり、夜寝る前にお休みのキスをしたり、学校では授業中の居眠りが絶対になかったり・・・・」


最後のハグ指令と熱き見送り人

 出発式の最後、鎌倉先生、旅立つ生徒たちに、早口英語で何やら最後の指令を出した。おもむろに生徒たちは、周囲を取り囲む親たちの方に向かった。「行ってきます」と、親にハグする生徒たち。心なしかテレ気味で、腕に力が入っていない。中にはここぞとばかりに力を入れ、子供をぎゅっと抱きしめるお母さんもいた。

 出発式も終え、旅立つ直前のこと。授業を終え、放課後急いで学校を飛び出し、3時間かけて見送りに来た担任の五十嵐先生と生徒たち。残念ながら、わずかの差でチャレンジャーたちは、出発ロビーへ消えて行った。駆けつけた五十嵐先生の身体から、滝のような汗がしたたり落ちている。

 しかし、"熱き見送り人"のメッセージは、携帯を通じ、しかと届けられた。私はまたも、熱い光景を目の当たりにしたのであった。                               (文責:教頭 早乙女)