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【明法散歩道(校長・教頭ブログ)第7回】

明法散歩道
流されたもの 流されなかったもの <その2>
               明法散歩道(校長・教頭ブログ) No.7    H24.1.13(金)

"ほのかであったかい明かり 明法村に!"

 昨年の3月11日午後2時47分、地震発生時の明法は、期末考査の最終日であった。午前中に試験は終了したが、午後からは数学検定があった。中学生はほぼ全員(321名)、高校生は希望者約50名が教室で受験していた(一部、部活動に取り組んでいた高校生もいた)。一連の動きを思い出してみたい。

①大きな揺れが続き、余震が治まらず。校内放送にてグランドへの避難・集合を指示
※校舎は新築で、関東大震災級の地震にも耐えられるものであったが、避難手順どおりグランドへ

② 数検受験生徒は、監督の先生が誘導し、部活参加者は、顧問の誘導、指示で、グランドに避難、集合、直ちに点呼を取り、在校生徒を確定

③ 校長、グランドにて待機生徒に状況を伝え、落ち着いて行動するよう指示。しばし待機(20分程度)

④ 安全を確保した上、教員誘導の下、グランドから教室へ移動。中学生は該当教室へ、高校生は(少数なため)確保した予備教室へ。教員は、そのまま生徒と共に教室内で待機

⑤ 30分おきに担任等教室担当が職員室に引き上げ、状況確認と対応を協議

⑥ 西武線をはじめ、すべての電車がストップし、生徒は帰れず

⑦ すべての電話が通じず、親への連絡もできず

⑧ 1時間後(16:00頃)、公衆電話が使えるようになった。その後、学校の有線電話が辛うじて使えるようになり、生徒を職員室他に入れ、順次、電話連絡をさせる

⑨ 1時間半後(16:30頃)、自転車と徒歩通学の生徒を、安全を確認して帰宅させる

⑩ 18:00を過ぎた時点で、生徒の足は確保できず(泊まりも覚悟)。生徒約170名、教職員約50名、残留

⑪ 教職員の買出し部隊を編成。近隣のコンビニへ、パンやおにぎりを買いにいった

 ⑫ 3時間以上経過後(18:30頃)も、電車はすべて不通

 ⑬ メルポコ(携帯電話へのメール配信システム)を活用。リアルタイムで保護者へ状況報告を行い、生徒の無事や今後の予定など伝える(約30~45分に1回のペース)

 ⑭ 19:30頃、生徒を、教室から、絨毯(じゅうたん)が敷いてある大会議室へ移動させる。大型テレビを会議室に2台配置

 ⑮ 事務職員による温かい飲み物の提供あり。冷え切っていた生徒の心と身体をあたため、大いに助かった
※湯わかし(麦茶入りポット数個分、紙コップ添え)。会議室前廊下と職員室、事務室に設置

 ⑯ 中1生から順番に高2生まで、ほかほか弁当、おにぎりなどを支給

 ⑰ 20:00頃、保護者の方々が炊き出し、差し入れを持ってきてくださった(約10組20名ほど)

 ⑱ 19:00~24:00頃まで、保護者が次々に迎えにきてくれた(近くの友達も一緒に送ってくれた)

 ⑲ 20:30頃、宿泊用に、備蓄用毛布を150枚配布

 ⑳ 21:50頃、西武線が動き出す。高校生若干名、安全を確認し帰宅させる(中学生は混乱回避のため、不可)

 22 23:30の時点で、生徒約70名が校内に残る(最終宿泊生徒67名)

 23 教員19名(+職員2名)宿泊、職員室他の椅子または床で仮眠

 刻一刻と状況が変わる中、親への連絡や食事の確保に、明法の教職員、大いに汗を流す。皆協力し合い、全体の指示の下、積極的に工夫し、生徒のために動いてくれた。そして何よりも、保護者の差し入れてくれた、あったかい手作りおにぎりが心に沁(し)みた。大地震で"流された"電車のダイヤと通じない電話連絡網。"流されなかった"生徒と教職員の信頼、そして保護者の支援。このとき、"明法村"に、ほのかであったかい明かりが、確実に灯(とも)っていた。
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(文責:教頭 早乙女)