明法ニュース 校長ブログ

【明法散歩道】 2013年度第1号

校長ブログ

"シンクロの輪 優しさの共鳴"

「私、鹿児島県在住の66歳男性です。
・・・・ 海坊主の皆さんとR太君との取り組みから発表まで、本当に胸を打たれました。・・・・ 海坊主の皆さんの心からの思いやり、サポートする姿、明るく輝く優しいまなざしに深く心を打たれました。・・・・」
「滋賀県在住の24時間テレビを観て涙した者より。
・・・・ 同情なんかじゃない、ただの優しさなんかじゃない、みなさんには本物の温かさがある。笑顔がある。一緒に楽しめる、一緒に乗り越えていける仲間がいる。だからR太君を引っぱって素晴らしい演技が出来たのだと思います。・・・・ 感動をありがとうございました。」
 8月24日(土)午後7時20分頃、日本TV"24時間テレビ"の放映を見て、全国の方からお手紙やお電話をいただきました。R太君と共に苦労して築いてきたこの間の取り組み。R太君の存在が周りを優しくし、生徒を成長させてくれました。そして明法生の頑張りが全国に伝わり、"優しさの共鳴"が広まったとすれば、何よりの喜びです。

 

"後輩たちのおかげで・・・"

明法の男子シンクロチームは部活動ではありません。あくまで明法祭(文化祭)の出演サークル(海坊主)として、水泳部が母体となり、生徒が自主的に取り組んでいるものです。したがって、毎年、夏の大会へ向けての競泳練習、夏季講習等の合間を縫い、9月の明法祭へ向け、必死に海坊主たちの練習を続けていました。今年はさらに、24時間テレビの取り組みが重なったのです(昨年のNHKBS放送"千人の力"出演に続いてとなりました)。

シンクロ①.JPGシンクロ②.JPGシンクロ③.JPG

 

 

 

  

 日本テレビから出演依頼の話があったのは5月。「明法生の素朴な優しさが強く印象に残っています。今回も是非お願いしたい」と、4年前に担当されたプロデューサーからの電話でした(4年前、同じ24時間テレビにおいて、明法の海坊主たちが障害を持った小学校5年生の男子と一緒にシンクロに取り組みました)。
今回、取り組みの難しさから一旦はお断りしました。しかし、日本TV側からの再度の申し出をいただき、適正な練習計画の実施を前提に、(生徒の希望も踏まえ)引き受けることになりました。この間、録画や追加練習で貴重な夏休みが返上となりましたが、生徒たちはR太君を支えて共に困難を乗り越え、本当に良く頑張ったと思います。
本番2日前、取り組み成功を願い、シンクロ生徒と保護者の集い(拡大保護者会)を開きました。これまでの取り組みの経緯と努力点等を報告し、保護者の意見を求めた小1時間でした。そして最後に・・・。
シンクロリーダーのM君(2年生)が、最後に手を挙げました。「今回、1年生が本当に良くR太君の面倒を見てくれた。彼らがいなかったら、ここまでまとまって来られなかったと思う。後輩たちのおかげです・・・・」と。
時はすでに夜の8時前。静まりかえった校舎の一室で、しばしの沈黙が流れていきました。生徒と保護者が共にたたずむ中、しみじみとした"優しさの共鳴"が響いていました。
それは、生徒たちの心が一つになった瞬間、本番成功を確信した瞬間でもありました。
                                          (文責:教頭 早乙女勤)