明法ニュース 校長ブログ

【明法散歩道】2012年度 第5号

校長ブログ

掲示の探索   6月のある日、校舎棟を巡回した。

 

 

4階:高2・高3の教室群

 

最初の掲示は講義室の入り口にあった。「特別受験相談室」、説明文には、「教科に関するものはもちろん、受験全般(学習指導)に関する質問にも対応する。月水金の午後7時30分まで」とあった。放課後の自習への援助として、自習道場を開設し、専門の先生と卒業生のチューターが相談に応じているが、ここは道場の飛び地で、大きな声を出して質問できる場所なのだ。

続いて「明法祭ポスターイラスト大募集」の掲示、応募作品は3作で、間もなく生徒投票に掛けられる。「校内個別大学説明会」の要項には、2日間に渡り、13:30~、45分の3コマで、16大学の説明会があると記してある。私が学生の頃の感覚では、大学が高校を訪問して自校をPRするなど考えられなかった。高校生の高等教育へのモチベーション向上と大学のPRとがマッチしての実施だ。突然、「親愛なる高3生の皆さん」の呼びかけ掲示。ドラ単(参考書の愛称)2周目(2回目)のお知らせである。生徒の「もっとやっておけば」と言う声に応えて、毎週100個の単語熟語テストをするという連絡だ。この隣に朝テストの成績序列表。「みんなの頑張りを期待!」「頭の善し悪しではない!」などの激励のメッセージがついている。第4回は、相撲の番付のように上位の氏名は大きな字で、下位になるにしたがって字は小さく、最後の方は、虫眼鏡が必要である。ユーモアの中にも張り詰める厳しさがあり、落書きなど全く無いのに感心した。

 

 

 3階:高1・中3の教室群

 

「夢ナビライブ」のポスターがあった。これも生徒の高等教育へのモチベーション向上を目指している。7月14日(土)東京ビッグサイトにて、191大学の個別大学説明会、274名の大学教授による30分の学問講義があると記されている。国公立31校、私立160校の参加とある。学校名がアイウエオ順であるのは資金を提供した参加大学への配慮なのか、探しやすくしたのか?どちらだろう。

チャーハンレシピ.JPG中3の廊下の壁には、中3生徒一人ひとりのレポートが掲示してあった。内容は、チャーハンのレシピと感想、料理の写真である。チャーハン作りは、春休みの宿題として担任団が課したもの。中1の夏休みから、夏・冬・春と料理の宿題を課しているので、このレポートは6回目に当たる。チャーハンの種類は自由なのだが、多かったのはキムチ・チャーハン。一人の生徒の感想は、意外とおいしく、材料も少なく、手軽に作れた、また作ろう。その母の感想は、冷蔵庫の中にある物で作った割に、とても旨くできました。時々料理を作って欲しいですね。「また作って欲しい」という願い・感想は、ほとんどすべての母のもの。チャーハン作りの宿題は、母と子の会話とドラマを生んだに違いない。おいしそうな写真を眺めて、微笑んでしまった。

 

 

 2階:職員室と会議室、そして学習道場

 

職員室横の掲示板には、様々な部活の連絡やメッセージが書き込まれている。期末試験で、しばし練習仲間とお別れなのか、「サイコウのえがおで サイコーのなかまと あの場所でまた会おう!」(水泳部)と書かれてあったのが印象的であった。

廊下の先、西側一帯に学習道場(5部屋からなる自習室)がある。入口のドアを開けると、廊下の壁にポスターがあった。「Good People Skills」と題して、10個のフレイズが書かれてあった。

Smile、②Use good manners、③Acknowledge others、④Use greetings、⑤Use people's names、⑥Look at people when talking、⑦Listen、⑧Accept differences、⑨Respect opinions of others

Give compliments

これらは、人としての基本的モラルである。なかなかに深い。

 

 

  1階:中1・中2の教室群

 

中1オリエンテーション合宿のスナップ300枚が掲示してある。学習中の様子、雪の上での遊び、食オリエンテーション合宿.JPG事の風景などである。

合宿中は厳しい訓練が多いが、生徒には楽しかった思い出として残る。これからも楽しませて鍛えていこう。スナップの隣には、中1の一人ひとりの自筆の目標が掲示してある。「勉強、部活などすべてにおいてチャレンジする」というものが圧倒的多数。「ひたすら努力する」、「友達をたくさん作りたい」など、個性豊かな目標ばかりで、心からその成就を願う。ところが、「14番以内に入る」というのがあった。ベストテンなど、区切りの良い目標ではない。なぜかと考えた末の結論は、このクラスは28人、したがって半分の14以前という意味であろうと想像した。何とも控え目でかわいらしい目標ではないか。かわいさに釣られて授業中の教室に入った。英語の授業であった。ミスターブラウンを、ミスターブローンと発声する生徒がおり、その生徒に恥をかかせず、全員の集中を切らさず、苦労して修正して、先に進む先生の指導に頭が下がった。本日はここでチャイムである。

                                (文責:校長 大谷泰造)