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明法ニュース

【GE】GE特別講座-心臓外科医南淵先生の講演

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GEでは10年後、グローバルに活躍できる人材を育成することを柱としており、キャリア教育を重視しています。今回、医学・医療の人材育成のための講座として、医学講座を2回にわたって実施します。1回目の今回は座学による4時間授業、2月16日(木)に行われる2回目は豚の心臓を用いた解剖・縫合の実験を4時間行います。

講師は日本でも屈指の心臓外科医であり、本校の卒業生でもある昭和大学横浜市北部病院循環器センター教授の南淵明宏先生をお迎えしました。南淵先生はテレビなどのメディアにも多数出演されているので、ご存知の方も多いかと思います。

先生から生徒たちには宿題を出されていました。いくつかの質問に対して自分の考えを書き、それを先生に事前にメールをすることです。その一部を紹介すると、「医者のイメージは?」「病気の原因は?」「医師に必要な技能は何か?」「コンピューターの発達によって人格を持つ時代が来るか?」「生命の定義とは?」などです。

講義の前半はこれらの質問に対して、事前に生徒からもらったメールを紹介しながら先生のお話を伺う形式で進められました。どのお話もすべて先生ご自身の経験や体験から話される内容で、とても興味深いものばかりでした。

「患者が求めるものは安心であり、患者の不安に対して何らかの対処をするのが医師の仕事。不安が病気の根源。医師の仕事として不安を取り除いたことによって、患者が元気になるというのが第一義であり、心臓を治したから患者が元気になったというのは第二義的なものである」と先生はおっしゃいます。このことを踏まえていない医師がどれだけいるのでしょうか。生徒の中にも「病院に行ったときに、電子カルテを見っぱなしで、僕の方を見もしないで診察を受けた経験があり、とても不安だった」という発言がありました。

医師に必要な技能は手術の技術があるのは当たり前のことで、むしろ「冷静さを超えたところにある平常心」が必要だと先生はおっしゃいます。ミスやエラーは起こってしまうもの。実は手術のときもミスやエラーは起こっているそうです。しかしミスやエラーといったまずい状態から、いかに抜け出すか、そこが医師としての真価が問われるときだそうです。そのときに重要なのが平常心です。

先生は「平常心とは『心が空(から)』の状態になっているとき。仕事に取り組んでいるときの一流の職人たちやプロのスポーツ選手、プロの音楽の演奏家はみなこれと同じ状態になっている」とおっしゃいます。では平常心をつくるにはどうしたらいいのでしょうか。先生は「医師を含め、すべての職人技に通じることは『準備がすべて』ということです。準備で妥協を一切許さないこと。体が勝手に動くようになるくらい、日常的にトレーニングを重ねること。そうすることによって、本番では『心が空』の状態、つまり平常心をつくることができる」とおっしゃいます。これはどんな職種でも、一流の仕事をやる人々はみんな言うことなのでしょう。

GE特別講座-医学講座2.jpg講義の後半は、2回目に行う心臓外科手術の実験に先立ち、心臓の機能や手術例などのお話です。

心臓のはたらきは血液を全身に送り出すことです。それは肺から吸収された酸素を全身に送り出す必要があるためです。酸素は体内にためることができないため、つねに体内を循環させていなければなりません。そのため心臓はつねに動いていなければなりません。人間は心臓が停止してから7秒程度で意識を失います。意識を失うというのは脳に酸素が送られていないことを意味します。心臓が停止してからおよそ3分53秒たつと、低酸素脳症となり脳死につながります。心臓が人間にとっていかに重要かがわかります。その重要な臓器である心臓にメスを入れる心臓外科医の責任は重大です。講義前半で述べた「平常心」づくりがとても大切なのがわかります。

2回目の医学講座では左心房から左心室に血液を流す弁(僧帽弁)に不具合が生じ、血液が左心室から左心房に逆流する病気「僧帽弁狭窄症」の患者に行う僧帽弁置換術の手術の実験を行います。血液が逆流しないように、不具合が生じている僧帽弁を機械弁(人工的につくられた弁)に取り換える手術をします。実験では人間の心臓とほぼ同じ大きさとつくりである、豚の心臓を用います。

先生はわかりやすいパワーポイントのスライドと、実際に医学部生が見る手術の映像を使って生徒に説明をしてくださいました。少し映像がリアルでしたが、本物を用いなければいい教育はできません。本校では「本物にふれる教育」ということを創設以来、実施してきました。今回の医学講座も「本物の心臓外科医から、本物の器具を使って、本物の心臓外科手術を行う」ということで、「本物」にこだわりました。

先生は最後に、「これらの手術は医師一人でできるものではない。さまざまな役割を持った人たちが全力をあげて患者を助ける。チームプレーがあってはじめてできることなのです」と語りました。

今回先生が語られたことは医学の世界だけの話ではなく、すべてのプロフェッショナルな職業に通じるものがあります。生徒たちがそのことを感じとって、自分の将来について真剣に考える機会となれば、と期待しています。

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